お茶屋
京都最古の花街は室町時代に神社の再建で余った木材を使い、茶店を建てたことから始まったという、独自の歴史をもつ特別な場所です。洗練された美意識に支えられ、今なお情緒豊かな街並みが残るこの地に佇む一軒の元お茶屋を、未来を紡ぐ「住まい」へと再生するプロジェクトが進行しています。
本プロジェクトでは、西洋由来の「建築家」という近現代の職能をあえて介していません。大工と左官の手仕事で空間を構築します。健在の建材と対話し、現場で都度判断できるプロフェッショナルの腕の魅力が詰まっているのです。かつて宮中の建築組織において、壁を塗る職人を「左官」と呼んだのに対し、木を扱う大工の長は「右官」と称されていました。弊社では、この「右官と左官」の阿吽の呼吸で、今を生きる住居を再読しています。